昭和アニメの劇中アイドルソング10選

こんにちわ、昭和のアニソンオタクDTMerのはなちゃんです。
もうぼちぼちと勢いは衰えてきているものの、今、世間はアイドル戦国時代と呼ばれるほどのアイドルブームです。それは、現実だけでなく、アニメ業界にも影響しており、アニメ界もたくさんのアイドルアニメに溢れています。ふりふりの衣装を着た女の子たちがアニメの中で歌い踊る……そんなアニメの中のアイドルは数は少ないですが、実は昭和時代にもいました。
今回は、そんな昭和の劇中アイドルたちが歌った、アイドルソングを紹介していきます。
ぜひ原曲をぽちっと再生しながら読んでください!

目次

01.私の彼はパイロット / 超時空要塞マクロス 挿入歌

放送年 – 1982年~1983年
作詞 – 阿佐茜 / 作曲・編曲 – 羽田健太郎
歌 – 飯島真理

キューンキューンとくる正統派アイドルソング

昭和アニメのアイドルといえばやっぱりこのキャラ! という方が多いのではないだろうか。まずは、王道、今尚シリーズが続くロボットアニメ『超時空要塞マクロス』の歌姫・リン・ミンメイの楽曲の紹介だ。
ミンメイといえば、劇場版の主題歌「愛・おぼえていますか」が人気だが、私はTV版の曲の方が好きなので、今回はミンメイのデビュー曲「私の彼はパイロット」を紹介していこうと思う。
70年代のアイドル、麻丘めぐみのヒット曲「わたしの彼は左きき」のタイトルをもじったこの曲は、“キューンキューン”と、飛行機の音と胸のときめきをかけた擬音ではじまる。作編曲はマクロスの音楽全般を担当した羽田健太郎。羽田といえば、OP「マクロス」のような渋くドラマチックな曲が得意だが、この曲はちゃんとかわいらしいアイドルポップスに仕上がっている。随所で鳴るグロッケンシュピールの音や、華やかなストリングス、そして、軽めのカッティングギターがテンポ感を引き立て、この曲をさわやかに彩る。
そしてなにより、ミンメイの声優と歌を担当した飯島真理の声がかわいい。まるで飛行機が飛び立つような、ストリングスが短く駆け上がるイントロからの“キューンキューン”だ。こんなの、聞いてるこっちがきゅーんきゅーんではなかろうか。さらに、“お熱なの”と王道アイドル的にかわいく落としてくるのだから完璧だ。
のちに「私の彼はパイロットPart2」は作られてはいるが、1コーラスだけしかないのが実に惜しい曲だ。

02.クールな恋 / 巨人の星 挿入歌

放送年 – 1968年~1971年
作詞 – 松島由佳 / 作曲 – 村井邦彦 / 編曲 – 渡辺岳夫
歌 – オーロラ三人娘

狂気に満ちた“シャララララ”

次に紹介するアイドルは、なんと、国民的野球アニメ『巨人の星』からだ。
果たして2番目に紹介することが正しかったのか悩んでしまうアイドルの名はオーロラ三人娘。星飛雄馬の恋人であった橘ルミをセンターに引っさげ、当時の歌謡曲界で流行した三人娘という名を背負った3人組アイドルは、恐らくアニメ界初のアイドルだ。
そんなオーロラ三人娘の作中のヒットソング「クールな恋」は、ザ・ゴールデン・カップスというバンドのカバーなのだが、一度聴くと忘れられない珍妙な曲に仕上がっている。
耳にジンジンくるファズギターの音からはじまる本曲は、原曲から大きくアレンジを変えていないため、曲自体は往年のGS風。しかし、原曲と聞き比べると、いや、聞き比べなくてもなにかがおかしい。なにがおかしいかというと、演奏も微妙に下手だし、増山江威子によるくねくねとしたボーカルもおかしいが、なによりこの曲を最も怪曲に仕上げているのはやはり“シャララララ”というコーラスだろう。
名無しキャラふたりによるコーラスは、音楽感もなければかわいくもない、それどころか軽く狂気が漂っている。確かに原曲も似たようなコーラスなのだが、それにしても様子がおかしすぎる。恐らく当時としては、こういったコーラスが珍しく、しかも歌い手が歌手ではなく声優であったことから、どう歌えばいいか分からずこうなってしまったのだと思う。
しかし、このコーラスがあったからこそ、この曲は一部の人の記憶に色濃く残ったのだろう……。

03.いけない三角関係 / 夢戦士ウイングマン 挿入歌

放送年 – 1984年~1985年
作詞 – 竜真知子 / 作曲 – 林哲司 / 編曲 – 奥慶一
歌 – 山野さと子

美森くるみの声優と歌声

アニメ化に際し、夢戦士という副タイトルをつけられた週刊少年ジャンプ連載、桂正和原作の『夢戦士ウイングマン』にもアイドルがいた。作中で人気ナンバー1アイドルとして描かれるキャラクターの名は美森くるみだ。
「いけない三角関係(トライアングル)」は、健太とアオイと美紅の三角関係を思わせる甘酸っぱい1曲だ。作中ではくるみの持ち曲として流れたが、恐らく美紅の目線から歌った曲だろう。
歌うは、当時、堀江美都子や大杉久美子らアニソン歌手の次世代歌手として売り出されていた山野さと子。かわいらしくも少し拙い歌声が実にアイドルらしい。しかし、美森くるみの声を担当したのは実はアニソンの女王・堀江美都子だ。堀江美都子を差し置いて、何故、山野さと子が歌ったのだろう。しかも作中では使われていないが、「ボーイフレンド」という堀江美都子が歌ったイメージソングもちゃんと存在するので不思議だ。恐らくこの曲は元々くるみに歌わせるためではなく、ただのイメージソングとして用意されており、くるみになにか歌わせなければとなったとき、適当にこの曲が宛がわれた、というのが真相のような気がする。
作詞・作曲・編曲はオープニングと同じ布陣だ。作曲の林哲司は、上田正樹の「悲しい色やね」や中森明菜の「北ウイング」などを作った歌謡曲畑の作曲家だ。普段歌謡曲を作っているからか、林の曲は少し大人っぽい。この曲もメジャーキーなのに、サビがマイナーコードからはじまる展開が背伸び感があり、三角関係のほろ苦さを感じさせる。

04.私と踊ってくれませんか / Bugってハニー OP

放送年 – 1986年~1987年
作詞 – 岡かすみ / 作曲 – 小林亜星 / 編曲 – 稲川徹
歌 – 荘真由美

ファミコン界のアイドルソング

2016年に放送30周年を迎え、音楽集やオリジナル歌手によるカバーアルバムが発売された『Bugってハニー』。当時、子供たちの間で大人気だったファミコン名人の高橋名人をモデルとしたファミコン用ソフト『高橋名人の冒険島』をアニメ化した作品だ。ちなみに、テレビゲームのアニメ化はこの作品がはじめてだったそうだ。
そんな『Bugってハニー』には、44話と映画版にメガロム少女マイというアイドル歌手が登場する。『Bugってハニー』はまったくの未視聴なのでちょっと設定が分からないが、ROMということは、ファミコン世界のアイドルと言うことだろう。今で言うバーチャルYouTuberみたいなものだろうか。
そんな、Vtuberマイが作中で歌うのは「私と踊ってくれませんか」。歌詞は『Bugってハニー』の脚本家が書いているが、特に作品の世界観を歌っているわけではなく、女の子の片思いを歌ったいかにもアイドルソングといった風貌の歌詞だ。ピアノが主張するアレンジもひたすらさわやかで、歌詞同様、当時ちまたに溢れていた正統派アイドルソングといった感じだ。ファミコン感は皆無である。
歌はマイの声優である荘真由美が担当している。ちょっと高音がフラットしていたり、伸ばした音がふらふらとしていたりと、不安定な歌唱がこれまたアイドルらしくて、胸にきゅんとくる。この曲のラストは曲の最高音で締められているが、この最後の高音が苦しさが伝わってくる歌いっぷりで、聞くたびちょっとハラハラする。だが、その不安定さがいい。

05.背中ごしにセンチメンタル / メガゾーン23 OP

発売年 – 1985年
作詞 – 三浦徳子 / 作曲 – 芹澤廣明 / 編曲 – 鷺巣詩郎
歌 – 宮里久美

ハードな物語を彩るシリアスなアイドルソング

『超時空要塞マクロス』のスタッフが再結集して制作したOVA作品『メガゾーン23』は、ロボットアニメと歌姫というまんまマクロスの要素を持った作品だ。しかし、この作品はなんといってもOVAであることをいいことに過激なベッドシーンが盛り込まれているのがマクロスとは決定的に違う要素だ(ファンに怒られそう)。
この作品の歌姫・時祭イヴは人気アイドル歌手であるが、実は、コンピューターによって作られた実体のないバーチャルアイドル、今で言うところのVtuberみたいなものであることが終盤で明かされる。まさかの『Bugってハニー』と設定被りである。
そんなVtuberイヴが歌う「背中ごしにセンチメンタル」は、さすがに歌をメインテーマとする作品だけあってしっかり作りこまれた1曲だ。イントロは80年らしいクールなシンセとブラスが派手に入るいかにもロボソンらしいものだが、“こ・い・に”と溜めて入るサビはアイドルソングらしいといった具合に、ロボソンと80年代のシリアスなアイドルソングが融合したようなサウンドに仕上がっているのがおもしろい。
アレンジを担当したのは『新世紀エヴァンゲリオン』や最近なら『シン・ゴジラ』等の劇伴を担当した鷺巣詩郎。80年代から現在まで、歌謡曲からアニソン、映画等幅広いジャンルの音楽を手掛けている。
ボーカルの宮里久美は、実際にアイドルで、当時16歳だったそうだ。16歳にしては大人びた安定感のある歌声だが、それ故、歌声から少し背伸びを感じるところが胸きゅんポイントだと思う。

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